2007年04月23日
週間自作PC第4号
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※このブログの内容を利用の結果生じた損害について、当方は一切責任を負いません。自己責任でお願いします。
マザーボードはどれにするか決まりましたか?今回はCPUを決めましょう。
CPUはパソコンの中でも中核となる部分で、主に演算を行います。前回決めたマザーボードによって使えるCPUの種類が決まってきますのですでに使いたいCPUが決まっている方は「マザーボードを買ったら選んだCPUが使えない!」なんて事にならないように気をつけてくださいね。
さて、CPUの性能が高いほど処理にかかる時間が短くなり、快適に使用することが出来るのは言うまでもありませんが、どのようなCPUが「性能が高い」のでしょうか。CPUの性能にはだいたい以下のような傾向があります
- 同一のアーキテクチャのCPUはクロック周波数が高いほうが高性能である
- 同一のアーキテクチャでクロックも同一であればL2キャッシュメモリが大きい方が高性能である
- 1つのコアよりも2つのコアを搭載しているCPUのほうが高性能である
- 高性能なCPUほど発熱が大きい
かつてはCPUはクロック周波数が高いほど高性能とされていましたが、Pentium4の末期にはクロック周波数が3GHzを超え、物理的な限界が近づいてきた現在ではクロック周波数の上昇は抑えられ、1クロックあたりに実行する命令の数を増やしたり、CPUの演算速度を効率よく使えるよう大量のL2を搭載したり、コアを2つ搭載したりしています。
高クロック、大消費電力のCPUを使えば発熱が多くなり、CPUを冷却するヒートシンク、ファンは大型化し、高速回転するファンは騒音の元凶となります。コンパクトなケースを使った場合廃熱が間に合わず、CPUが熱暴走することも考えられますので、自分の環境に合ったものを使うようにしましょう。
例:
3Dを多用したゲームをバリバリ遊びたい→高性能なCPU、GPU、大型ケースに大型のヒートシンク、巨大なファン、騒音は・・・我慢する。
オフィスで静かに使いたい→コンパクトなケースに中程度の性能のCPUを使い、静音性を重視する
-----------よくある質問とその答え--------
Q1:オフィスでワープロや表計算を使いたいのですが、どのくらいの性能があれば良いですか?
A1:現在新品で買えるCPUでしたらどれでも大丈夫です
2007年04月16日
週間自作PC第3号
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今回はいよいよ内部の部品を選びますが、その前にこれだけは注意しましょう。
- マザーボード他電子部品は叩くと壊れます、起動しないからと言って殴らないで下さい。
- 電子部品は静電気に弱いため、触れる前に蛇口や窓枠など、金属製のものに触れて静電気を逃がしてください
- パーツの端子には触れないでください、現在のパソコンはデータのやり取りを非常に高速で行っているため、CPUの接続端子等に手垢が付くと完成後に起動しない等不測の事態を招くことがあります。
- 内部の部品を組み立てる時、組み替える時は電源を抜いてください、感電の恐れがあります。
- 自作は全て自己責任です、上手くできなくてパソコンショップに怒鳴り込んだり友達に泣きつくのはやめましょう、迷惑です。
まず電源です、電気が無ければパソコンは動きません。電源装置はケースに付いていますか?電源装置が付いていないケースを買った人は別売りのものを買ってください。電源装置は意外に重要なパーツで、粗悪なものを使うとパソコンの動作が不安定になったり、パソコンを使っている間中ものすごい轟音を発しつづけたりします。少々高くても、良いものを選びましょう。
次にマザーボードを選びます、現在、ATXとmicroATXという二つの規格が主流です。microATXは、ATXの下1/3ほどを取り除いた大きさで、小型パソコンに適しています。大きさの違いだけでネジ穴の位置は同じですので、ATX用に作られたケースにもmicroATXのマザーボードが入りますが、あまり意味はありません。(逆は物理的に入りません)
マザーボードは、使えるCPU、メモリ、ビデオボード、その他各種パーツの種類を決定するものですので、慎重に選んでください。
現在、CPUの市場はintelとAMDの2社がシェアを大きく占めています、したがって、マザーボードの品揃えもこの2社のいずれかのCPUを使えるものがほとんどです。マザーボードが決まったら、次回はCPUを決めます。
----------------------よくある質問とその答え-------------------
Q1:マザーボードにはどんな役割がありますか?
A1:CPUやメモリ、記憶装置等を相互に接続します、映像出力の機能を備えたものもあります。また、音声出力の機能はほとんどのマザーボードに搭載されています。
Q2:どのマザーボードが良いですか?
A2:選び方としては、チップセットの種類が参考になります、チップセットはマザーボード上の集積回路の組み合わせのことを言いますが、チップセットの種類によって使えるCPU、メモリの種類と上限、映像出力の性能等が決まってきます。
将来機能強化の予定があるのであれば、購入時点での最新のものを選びましょう。
Q3:intelとAMD、どちらが良いですか?
A3:最終的に完成した後はどちらも同じことが出来るようになります、性能面でも今のところそれほど大きな差はないようです。ユーザー数はintelのほうが多いと思われます。
2007年04月09日
週間自作PC第2号
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さて、前回自作の利点については説明しましたが、今回は実際にパーツを選んでみましょう。
まずはケース(筐体)を選んでみましょう
作りたいパソコンのコンセプトによって、選ぶ部品が違います。
小型のケースは、
- 場所をとらない
- ハイスペックの部品は使えないことがある
- 騒音が大きくなりやすい
- 内部が狭いので部品の取り付けがしづらい
等の特徴があります。
逆に大型のケースは
- 内部に余裕があるので組み立てやすい
- その時点での最新の部品を使える
- 静かなパソコンを作りやすい
- 大きいので場所をとる
- 重いので運搬しづらい
等の特徴があります。
自分が何を重視したいかを考え、適切な選択をしましょう。
置き場所に余裕があるのであれば、大き目のものが組み立てのときに楽でよいでしょう。
ケースはパソコンの中で最も寿命の長いパーツです、気に入ったデザインか、パーツを簡単に交換できる構造になっているか等よく確認してください。
------------良くある質問とその答え------------
Q1なぜ3,000円のケースと30,000円のケースがあるのですか?
A1もちろん安いケースでもパソコンは組み立てられます。高価なケースはアルミで出来ていたり、高性能な電源が搭載されていたり、部品を簡単に交換できる仕組みを取り入れてあったり、デザイナーがデザインしていたりします。財布と相談しながら決めてください。
Q2ケースが無くても作れますか?
A1不可能ではありませんがあまりお勧めはしません。
Q3小型のパソコンはなぜ騒音が大きくなりやすいのですか?
A3小型のパソコンでは、CPU等から発生する熱を逃がすため小さなファンを高速で回転させなければなりません、一般的に、同じ風量を得る場合、大きなファンをゆっくり回すほうが騒音が小さくなります。
2007年04月02日
週間自作PC第1号
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皆さんパソコンは自作しますよね?え?市販のを買う?
そうですか、実は私も最近は組み立てるのがめんどくさくなってしまって自作することは少なくなっているんですが・・・。
いろいろ利点もあるんです。
自作といっても市販の部品を組み合わせるだけですから高度な電子機器の知識は必要ありません。これから数回にわたって自作PCに関する情報を掲載していきます。これから初めてパソコンを自作しようという方はお付き合い下さい。
さて、自作するとどのような利点があるのでしょうか。
自作の利点その1
自分の好きなパーツが使える
自分で選んだパーツを自由に組み合わせてパソコンを組み立てることが出来ます。
自作の利点その2
場合によってはメーカー製のパソコンよりも安くすむ
古いパソコンを持っていた場合、部品を使いまわすことが出来るかもしれません、その分安く済ませることができる場合があります。
自作の利点その3
知識が身につく
パソコンの構造が理解できるようになるので、トラブルに対処しやすくなります。
といった利点があります。
次回からは実際に部品を選ぶときのコツを掲載していきます。
-------------良くある質問とその答え------------
Q1ノートパソコンを自作することは出来ますか?
A1特殊な例を除いてノートパソコンを自作することは出来ません。
Q2自作パソコンはいくらぐらいで作れますか?
A1どのような性能のパソコンを作るかによって異なりますが、中程度の性能で20万円ぐらい見ておけば充分です。(パソコン本体、ディスプレイ、OSを含む)
Q3自分で作ったパソコンが壊れた場合どうすれば良いですか?
A3自作パソコンは当然ながらメーカーのサポートは受けられませんので、壊れた部品を見つけて交換することになります、部品も初期不良の場合を除いて返品、交換は基本的に出来ません。